BIFF② Stone Skipping(돌멩이)

★★★★

釜山国際映画祭で一番初めに見た作品「돌멩이(Stone Skipping)」をレビューします。

映画について

この映画は田舎の小さな村に住む知的障害者のソック(キム・デミョン)と家出をした少女ウンジの友情が描き、障害者の権利や偏見、犯罪など多様なテーマを扱う作品です。

監督は恐らく今回が初?映画作となるキム・ジョンシクさん。

主演は、キム・デミョンやソン・ユンアさんなどが出演されていました。

俳優 キム・デミョンさんの演技力

まず、この映画を見て印象的だったのは、何と言っても主人公ソックを演じるキム・デミョンさんの演技です。個人的にキム・デミョンさんのファンであることから、彼の出ている映画やドラマはいくつかチェックしてきましたが、役ごとに全く異なる演技をし、脇役であるにもかかわらず存在感がとても強い魅力的な俳優さんです。

今回の映画では知的障害者役を演じましたが、映画では直接彼が障害者であることは述べていません(裁判シーンを抜く)。しかし、ソックの抱えるもどかしさや純粋さをキム・デミョンさんがとてもリアルに演じていて、感情移入がしやすかったです。

内容・映画が扱う問題

内容に関しては、一言で救いようのないスッキリとしない内容でした。物語の初めはソックとウンジによる純粋な友情物語が続きますが、中盤にかけてソックに性暴力の疑いがかけられ、物語は二転三転します。

映画でははっきりと明かされていませんが、ソックは恐らく感電?したウンジを助けようと部屋に連れ込んだようですが、真実はわからないままです。しかし、人々はソックが性暴力を犯した犯人だと決めつけ、彼に辛くあたります。彼は自分がどうして疑われているのか、なぜ逮捕され人々に非難されているのかを上手く理解できない様子がとても切なくもどかしく感じました。

また、上でも述べましたが、裁判シーンでソックは牧師さんのアドバイスに従い、意味もわからず「저는 장애자 입니다. 용서 해주세요.(僕は障害者です。許してください。)」と言います。ソック自身あくまで、他の人とは変わらない一人の人間として生活していますが、このシーンからは「障害者」であることを強調することしか彼の正当さを伝えられない人々の深い偏見や差別を象徴していることがわかります。

映画のラスト

映画はラストまで彼の無実は証明されず、後味の悪いバットエンディングで終わりますが、私はそれで良かったと思います。映画では、証明の難しい障害者の偏見や性暴力、家族の問題を扱い、これから私たちが考えるべき問題である一方で答えのない複雑な問題であることを映画は伝えたかったと考えます。そういう意味でも映画はバットエンディングで終わることで、私たちに現代社会の問題を問いかけているのだと思います。

まとめ

 

スッキリしない映画ですが、考えさせられる映画であり、俳優さんたちの演技も素晴らしかったです。ぜひ、皆さんにお勧めしたいです!

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